#347 高校1年生【2026/10/28】
高校1年生|勉強しなくなった子どもをどう見守るか
高校受験ではあれほど勉強していたのに、高校に入った途端、勉強しなくなった。
そんな悩みを抱える保護者の方も多いのではないでしょうか。
しかし、私はそれほど不思議なことだとは思っていません。
高校1年生は、部活動や学校行事、新しい人間関係など、勉強以外にも多くの経験を積む時期です。高校受験が終わり、少し気が緩むのも自然なことです。
大人でも、目標を達成した直後から同じ熱量で努力を続けられる人は、それほど多くありません。
だからこそ、保護者には焦らず見守っていただきたいと思います。
ただし、見守ることと、何でも許すことは違います。
保護者が見守るための3つの基準
私が大切だと考えているのは、成績そのものよりも、本人が自分の人生にどれだけ向き合っているかということです。
① 自分の将来について考えているか
大学に進学したいのか、何を学びたいのか、将来何をしたいのか。
高校1年生の段階で明確な目標がなくても構いません。しかし、自分の将来について考える姿勢は必要です。
② 自分の現在地を理解しているか
目標があっても、今の学力や成績を正しく把握できていなければ、必要な努力は見えてきません。
特に、これまで本気で努力した経験が少ない生徒ほど、自分の現状を客観的に捉えることが苦手な傾向があります。
③ 自分の選択に責任を持てるか
勉強するのも、しないのも、最終的には本人の選択です。
ただし、その選択には結果が伴います。
思うような結果が出なかったときに、環境や周囲のせいにするのではなく、自分の行動を振り返ることができるか。
ここが重要だと考えています。
お金をかければ成績が上がるわけではない
智学堂では、塾に通っていただいている以上、当然、成績を上げるために全力で指導します。
しかし、本人に学ぶ意思がなければ、どれだけ時間やお金をかけても成果には限界があります。
そのため、状況によっては塾を辞めることも提案します。
塾に通い続けることが目的になってはいけないからです。
もちろん、通塾を続けることで本人の変化や課題を把握できるというメリットもあります。
大切なのは、今、その子にとって塾が本当に必要なのかを見極めることです。
家庭の方針は曖昧にしない
高校は義務教育ではありません。
大学に進学するのであれば学費を支援する。進学せず働くのであれば、生活費の一部を負担してもらう。
こうした家庭の方針は、早い段階で明確にしておくべきだと考えています。
保護者が「どうしても大学に行ってほしい」という気持ちを強く持ちすぎると、本人が自分の進路に責任を持たなくなることもあります。
大学に行くこと自体が目的ではありません。
何のために進学するのか。その選択に本人の意思があるのか。
そこを大切にしてほしいと思います。
智学堂が大切にしていること
智学堂では、単に勉強を教えるだけでなく、生徒自身が自分の現状を理解することを重視しています。
目標に対して何が足りないのか。
今の努力で本当に届くのか。
必要であれば、厳しいことも伝えます。
それは、生徒を否定するためではありません。
現実を正しく理解しなければ、次の行動を決めることができないからです。
一方で、努力したからといって、必ず思いどおりの結果になるわけでもありません。
早く始めたから必ず成功するわけではなく、努力の量と結果が比例しないこともあります。
だからこそ、結果だけでなく、本人が何を考え、どう行動したのかを見ています。
見守るべきときと、介入すべきとき
高校受験の頃と同じように勉強していないからといって、すぐに問題だと考える必要はありません。
部活動や学校生活に一生懸命取り組み、自分なりに考えて行動しているのであれば、ある程度は見守ってよいと思います。
一方で、目標もなく、現状も把握せず、自分の行動に責任を持とうとしないのであれば、話し合う必要があります。
また、心身の不調や学校生活での問題がある場合には、努力不足と決めつけず、適切に支えることが大切です。
保護者が見るべきなのは、勉強時間の長さだけではなく、本人が自分の人生に向き合っているかどうかです。
子どもの人生は、子ども自身のものです。
親が先回りして困らないようにすることだけが、子どものためになるとは限りません。
時には失敗し、困り、自分で考える経験も必要です。
智学堂としても、必要なときには厳しく伝え、努力すると決めた生徒には全力で向き合います。
本人が自分の現状を知り、自分の意思で努力できるようになること。
それが、成績向上だけでなく、その先の人生にもつながる大切な力だと考えています。

